代表の青木が書いた書籍が出版されました。タイトルは「心と体の不調を解消するアレクサンダー・テクニーク入門」です。
日本実業出版社の出版で、1400円(本体価格)です。
一般の書店で購入できますし、Amazonや楽天ブックス等でも購入できます。
わかりやすく、かつ自分で実践していきやすい本
アレクサンダーの本の中では、最も具体的で、実践につなげやすいものにできたと思っています。
既存の本もいいのですが、やや哲学的になって難しかったり、実践しにくかったりして、「帯に短し、たすきに長し」だったかと思います。それに、音楽家やパフォーマー向けが多くて、一般の人向けは少なかったですし。
Q.アレクサンダー・テクニークとは何か?
A. それは「体の使い方」です。よりよい体の使い方の技術です。
Q.では、よりよい体の使い方とは何か?
A. それは、余計な筋緊張の生じていない体の使い方です。
Q.なぜ、アレクサンダー・テクニークが役に立つのか?
A. それは、多くの人が知らず知らずのうちに、余計な筋緊張を生じさせる体の使い方に陥りやすく、 そのために体に負担を与えてしまっていたり、動作や呼吸、発声などを制約しているからです。 その原因である体の使い方を、より負担が少なく、 パフォーマンスを制約しない有利な体の使い方にしていく技術が、 このアレクサンダー・テクニークになる。 だから役立つのです。
原因は、アナタの体の使い方にあった!
本のカバーにも記載していますが、
「原因は、アナタの体の使い方にあった」のです。
体の使い方を、よりよいものにする「難しさ」はあるんです。
この難しさがあるからこそ、姿勢は何がいいのかわからなくなって、
あきらめて放置してしまったりします。
パフォーマーの人も、動作や呼吸、発声にあたって、迷いが出やすく、
安定したパフォーマンスを発揮しにくくなる。
その難しさを乗り越える工夫を、日頃はレッスンで伝えていますが、
それを惜しみなくこの本に示しました。
(ページ制限で示しきれなかったこともあり、惜しまれることもありますが。
制限の中では、惜しみなく示しました。。)
私は、アレクサンダー・テクニークの考えをベースにして、
よりわかりやすく、より早くクライアントが身につけられるように
工夫した考え方をレッスンで指導しています。
体の使い方のカイゼン方法です
私が以前勤めていたのは、トヨタ自動車なのですが、
ご存知のように、トヨタは「カイゼン」で知られています。
私も10年お世話になる中で、徹底してカイゼンの考え方を仕込まれました。
このトヨタで学んだカイゼンを「体の使い方」に応用したのです。
「体の使い方」は、あまり着目されてこなかった分野のように思います。
しかし、「腰痛の1つの原因には、姿勢やある種の体の使い方が関係している」
ことは、近年ではドクターの見解として一般的なものになりつつあります。
他にも、「姿勢をよくするだけで、心理面にも良好な影響がある」とする
研究結果も報告されています。
これからは、もっと「体の使い方」が見直されることになるだろう
と私は考えています。
ここにまだ、カイゼンできる問題の種が残っていて、
私たち現代人の生活の質(Quality of Life)を向上させる余地があるからです。
こうしたことから、この本は、
多くの人の心身の健康やパフォーマンス向上に役立つものになると思います。
アレクサンダー・テクニークを初めて知った人だけでなく、
既に知っていた人にも、役立つものになるでしょう。
ぜひ一読してみてください。
そして、関心を持たれたら、実践してみてください。
目次
「心と体の不調を解消するアレクサンダー・テクニーク入門」
アレクサンダー・テクニーク教師 青木紀和
日本実業出版社 定価1400円(本体、税別)
第1章 「アレクサンダー・テクニーク」とは何か
余計な力を抜けば、すべての不調は改善に向かう
- あなたの体は大丈夫?まずはセルフチェックしてみよう
- 採血やゴルフ、プレゼンの前に「力を抜いて」と言われた人は要注意
- 余計な力を入れてしまう人かどうかは歯磨きをすればわかる
- なぜ私たちは「余計な力」を入れてしまうのか
- 100年以上続いてきたメソッド「アレクサンダー・テクニーク」
- 人間なら誰もが持つ「未開発の能力」を使っていこう!
第2章 「有利な姿勢」をつくるための基本方針
お手本にしたいのは幼児の体の使い方
- 「突っ張り棒」のような体軸を目指す
- 「リーディングエッジ」を意識すると体は有利な状態で動く
- 有利な姿勢の実現方法① 頭の位置を高くする
- 有利な姿勢の実現方法② 骨盤を立たせる
- 有利な姿勢の実現方法③ 足の裏をべったり床につける
- 有利な姿勢の実現方法④ 体の前側の「秘密のつえ」に体重を乗せる
- 有利な姿勢の実現方法⑤ 腹筋と首の筋の緊張を抜く
- 体の使い方の奥義「プレイシング」をマスターしよう
- 幼児の体の使い方はいいお手本になる
第3章 「有利な動作」をするための基本方針
新しい常識でパフォーマンスを高める
- プロの音楽家でも「よい呼吸」について勘違いしやすい
- 声は「腹」ではなく「足の裏」から出す
- 発声にダメージを与える「バルサルバ操作」
- 自分の体を「どう動かすか」よりも「とう止めるか」を意識する
- まず1週間、ゆっくり動き、ゆっくり話す
- 自分の体を意識することで集中力は高まる
- 筋力をつけることだけが筋トレではない
- 腹筋の間違った使い方に物申す
第4章 日常生活で取り組むエクササイズ
「体の使い方」のレッスンは毎日できる
- 「歩く」「座る」「PC作業をする」・・・日常生活こそがエクササイズ
- 意識の訓練に最適な「歩行」
- ハイヒールを履いたときの体への負担を減らす歩き方
- カバンと一緒に「腕」を持たないようにする
- デスクワーク時の体の負担をなくす姿勢とその導き方
- 過剰な筋緊張を生じさせずにPC作業を行うポイント
- デスクワークの常識を変えてしまうのもいい
第5章 心理的プレッシャーを受ける場面での対処法
アガリや心の緊張は克服できる
- 「心の緊張」と「体の緊張」を分けて考える
- アガっているときは心だけでなく体も上がっている
- 床からの反力をイメージする
- 「人から見られること」と「人を見ること」を受け入れる
- 「申し訳ない」と感じたとき、体まで恐縮させない
- 自分の存在感をより高める秘策
- 打ち合わせ、商談など対話をするときの「体の使い方」
第6章 「脳の自動プログラム」を書き換えるエクササイズ
セルフケアでベースコンディションを整える
アレクサンダー・テクニークの基本技術をマスターしよう
- 首の緊張を抜く「頭回旋」
- 体の前後バランスの適切な調整法「ヒップ・バックスイング」
- 肩の緊張を抜く「腕ぶら下げ」
- 体を置く技術を磨く「モンキー」
- 動きの中で体の重量バランスを考える「チェアーエクササイズ」
- 呼吸と声のエクササイズ「ウィスパード・アー」
- なめらかな動きの感覚を知る「アドリブ太極拳」
現代人がやるべき最低限のストレッチ
- ハムストリングスを伸ばすストレッチ
- 胸部や腹部を伸ばすストレッチ
- ぶら下がりストレッチ
- セルフマッサージで体を癒す
- 寝ても疲れがとれない人にお勧めの「プレイシング就寝」
- 腰をラクにする「セミスーパイン」